かぶせていた金属が、何年も前に外れて、痛くもないのでそのまま放置してたってこと、
ままあると思います。
一般的にはすぐに削って詰めるってことが推奨されますが、自然療法の概念に基づいて考えてみると、
あながちそのまま放置っていうのも悪くない訳で。
前回コラムのインプラントとは対極にあるような話で。。
穴があいてしまったところが自然に塞がることは残念ながらありえないのですが、
ここで言う治癒とはむし歯の進行が止まり、
表面の再石灰化(柔らかくなった組織が固くなること)が起こり、
そのまま経過していくということを意味します。
写真の患者さん。
部分的な銀歯が取れて何年も放置していたのですが、最近ちょっと痛み出してきたので診て下さいということで来院されました。
聞けば10年以上に渡って砂糖断ちを行っているとのこと。
甘いお菓子はもちろんのこと、料理にも使用していない(糖質全般を断っている訳ではない)生活を続けていたのですが、この夏砂糖に触れる機会が何回か有り、ちょっと痛み出したのではないかと分析されていました。
ある種、当院が掲げる理想的な治療法(放置適応療法)の患者さんではあったので、このまま触らないで・・
ということを勧めてみましたが、やはり物が詰まりやすかったり、たまにあ”っ!となるのは嫌なのでってことと、遠方からせっかく来たからという願望もあり、気になるところだけドックベストセメントで塞ぎました。
日頃から砂糖に慣れ親しんでいる我々にとっては、かなりストイックな食事療法かもしれませんが、そこまですれば、虫歯を削ることからは解放されそうですね。
素晴らしいです。