初期虫歯、エナメル質に限局した虫歯が小学生の頃からあった患者さんですが、
虫歯の広がりもほとんど起きなかったため、
虫歯は削らず、管理指導のみで対応しておりました。
この春東京の大学に進学することになり、
進学前の2月にメンテナンスで来院され、引越し前の全体チェックをしましたが、
8年経過しても全く変化が起きていない虫歯もあれば、
わずかに広がったところもありましたが、
やはりまだ削るべきではないと判断し、
生活環境の変化には対応していかないと一気にコンディション悪くするよ!
とアドバイスした上で、経過観察として送り出しました。
今回前歯の着色取りを希望され気軽に近隣の歯科クリニックを受診されたところ、
なんと虫歯が12本もあり、全部治療しなくてはなりません‼︎
希望していた着色取りは全部治療が終わってからしかできません!‼︎
と告げられたそうです。
えっ??
すっかりパニックに陥った彼は、虫歯治療の予約を取りその日は何もせず帰ったそうです。
後日うちに電話してきて窮状を訴えます。
彼は、並ではとても入ることのできない大学に進学している優秀な学生です。
そんな彼でも、”ほっとくととんでもないことになるよ!”と、
ひたすら恐怖を煽ってくる不安商法にまんまと掛かり、
その場の雰囲気に完全に呑まれてしまっていました。
もちろんそれも一つの診断結果ではありますから、
その方針を支持するならば削って貰えばいんじゃない?
ただ今までの自分が辿ってきた道、経緯を踏まえて冷静に判断してみたら?
それでその歯科クリニックに行くのやめるならちゃんと連絡しとくんだよ、
と伝え電話を切りました。
同じ歯科医院でも治療方針こんなに違うの!?ってことですよ!
あくまでもそこの診断、治療計画がおかしいと言っている訳でもなくですね!?
ただ自分の歯だったら、こんな虫歯削って治すとか絶対嫌ですね。
あーこわ‼︎
流石にこれはシェアしておこうと思い、久々更新。
咬合面の黒い所は虫歯といえば虫歯、、、
レントゲンで確認
何年も経過してこの状態なので
削らず経過観察
ただし稀に下記のような問題が起きることもあるので、やはり注意は必要です。
一見穴が空いてなさそうな黒い線状の虫歯が、実は中でものすごく広がっていた症例
斜線部分が虫歯で空いた穴
黒塗り部分が歯の神経になります
鑑別するのはかなり難しいですよね。
穴空いてなきゃOKって訳でもなく、やはり迷ったらそこは、
信頼のおける専門家に聞いてくださいませ〜
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