連続でレントゲン画像を投稿したので、歯科のレントゲンについて語ろうかと。。
国際放射線防護委員会(ICRP)は、線量と発がん死亡リスクは正比例の関係があるとする説(しきい値なし)を20年以上前に宣言しているので、この説を採用するなら、どんなにわずかな線量であろうとも、医療被曝の蓄積(累積線量)はないにこしたことはない。皆そう思うわな。。
じゃあ歯科で使うレントゲンどれぐらいの線量なのかというと。。。
数値に関しては、環境にも左右されるので、ざっくり認識しかできないのですが、だいたいこんな感じみたい。以前ガイガーカウンターをかざしてレントゲン撮影試みたりしたけど数値が全く安定しないのでここに載せるのはよしときます。なので参考値です。
デンタル(歯3本ぐらいの範囲のもの) 0.004〜0.02mSv (平均)
パノラマ(全部の歯を網羅しているもの) 0.03〜0.09mSv(平均)
歯科用CT(メーカーにより各種規格が存在) 0.1〜2mSv
胸部X線 0.2mSv (だいたいこの辺?)
胸部CT 6〜12mSv (J Thorac CTScreen2009;16;182)
日本の自然放射線 約1〜1.5mSv
ここでCTについて掘り下げてみると、
日本は唯一の原爆被曝国なのに、世界一のCT保有国で、医療被曝大国という狂気。。
オックスフォード大学の研究を2004年2月17日に読売新聞が掲載したものでは、
がん3.2%は診断被曝が原因。
日本が最も検査回数が多い。
発がん寄与度は英国の5倍。
被曝を最小限に抑えるという認識が徹底しているとは言えない、放射線検査の繰り返しは避けた方が良い、としている。
確かにCTあると分からなかったことも分かるようにはなるけど。。
保険改正があり、CTをあたりまえにしようとしている歯科界。
最新の医療を提供ってか? 細心の医療で行きたいもんだね。
今年4月の改正で、妊娠中のため同意が得られない場合のみ、根の治療後のか・く・に・ん・のレントゲンがいらなくなりました。ようやくだよ。
同意が得られなきゃ誰だって撮っちゃだめでしょ。でも撮らざるを得ない現在の状況。
因にレントゲンあった方が、今後起こりうる可能性が絞られる分、治療する上では圧倒的に有利に働くのは言うまでもないですが、撮らないでやってほしいという要望には喜んで応じますのであしからず。